トラブルQ&A

生前贈与と遺留分
質問番号398
カテゴリ相続 > 相続
2013年10月10日
question
父が亡くなり、弟との間で相続問題が発生しました。
父の遺産は時価2,000万円の自宅不動産だけですが、父は30年前に私が結婚する時に新居を作るようにと400万円(現在の貨幣価値に換算すると1,200万円であるとします)を出してくれ、私はそのお金で自宅を購入しました(その時価は1億円です)。
このような場合、弟と話し合いがつかない時は、法律上どのような解決方法が考えられるのでしょうか。
answer
遺産が父親の家だけであれば、これを2分の1ずつ分ければよいのですが、質問者さんが父親からもらった新居の購入資金400万円をどう評価するかが問題です。
民法では、住宅購入などの暮らしを立てるための資金を相続人が被相続人から生前贈与を受けた場合には、これを遺産に加算して計算します。
金額ですが、民法では相続開始時の時価で評価することになっており、この場合は、実務上の取り扱いの大勢は、購入資金の400万円ではなく新居の時価である1億円とされています。
ただし、質問者様がもらった400万円が新居の購入資金という目的に限定されていない現金であったものを、独自の判断でこの現金を使って自宅を購入したような事情があれば、現金400万円(時価1,200万円)と評価します。
今回の場合、遺産として計算するのは、父親の自宅2,000万円と質問者さんの自宅1億円の合計1億2,000万円となり、質問者さんと弟さんの取り分は2分の1の各6,000万円となりますが、質問者さんは既に1億円もらっているので、父親の家は弟さんが取得することになります。
弟さんは相続分6,000万円の内不足分の300万は原則としては質問者さんから余剰分を戻してもらうことはできませんが、相続人の遺留分は確保される必要があります。
弟さんは遺留分である3,000万円分(1億200万円の2分の1の更に2分の1)を取得できるので、2,000万円の父親の自宅を取得した残り1,000万円を、質問者さんからもらうことができます。
この場合、弟さんは質問者さんに対して、1年以内に遺留分減殺の意思表示をする必要があります(内容証明郵便をお勧めします)。
結論として、弟さんは父親の家の他、質問者さんから1,000万円もしくは、これに相当する質問者さんの自宅の持分をもらうことができます。
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