トラブルQ&A

養育費と婚姻費用の違いはなんですか?
質問番号526
カテゴリ男女トラブル > その他
2014年03月27日
question
養育費と婚姻費用という言葉を聞きました。何か違いはあるのですか。
また、その額はどのように決められるものなのですか。
answer
1.養育費
養育費とは、未成熟の子が社会人として自活するまでに必要な費用をいいます。
離婚に伴って一方の親が未成熟な子どもを引き取って養育することになった場合には、もう一方の親に対して養育費を請求することができます。

2.婚姻費用
婚姻費用とは、婚姻共同生活の維持を支える費用で、配偶者の収入・財産に応じた生活水準が必要とする生活費・交通費・医療費等の日常的な支出や、配偶者間の子の養育費・学費・出産費等を含む、婚姻から生ずる費用のことをいいます。

3.養育費と婚姻費用の違い
養育費と婚姻費用は以下の点で異なります。
まず、婚姻費用は法的にはいまだ婚姻関係にある家族の生活を考慮したものであるのに対し、養育費はすでに離婚した親が子供の成長に必要な費用を分担するものであるという点です。
次に、婚姻費用には夫ないしは妻の生活費が含まれていますが、養育費は親が子供に対して支払うものですので、別れた相手の生活費まで含むものではないという点も異なります。
上記の違いから、一般的には婚姻費用の方が養育費より高額になります。
個別の場合に養育費や婚姻費用がそれぞれいくらになるかについては、次に説明する算定表で比較してみてください。

4.養育費の算定方法
養育費の額については、規定があるわけではなく、まずは当事者間の話し合いにより決定されます。
話し合いで決定出来ない場合には、調停や審判によることになりますが、実務上、平成15年に「東京・大阪養育費等研究会」がまとめた「簡易迅速な養育費等の算定を目指して―養育費・婚姻費用の算定方式と算定表の提案―」が発表されてからはこの算定表による算定が定着しています。
この算定表およびその使い方は、東京家庭裁判所のホームページで公表されています。
ただし、個別の生活状況等に応じた調整が行われることもありますので、算定表を目安としながらも、具体的な養育費の額がいくらになるかは、弁護士などの法律専門家に相談してみてください。

5.婚姻費用の算定方法
婚姻費用の算定も養育費の算定と同様、実務上、平成15年に「東京・大阪養育費等研究会」がまとめた「簡易迅速な養育費等の算定を目指して―養育費・婚姻費用の算定方式と算定表の提案―」が発表されてからはこの算定表による算定が定着しています。
なお、個別の調整がありえることは、養育費と同様です。
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