トラブルQ&A

相続において、被相続人を介護してきたことは考慮されますか?
質問番号506
カテゴリ相続 > 相続
2014年03月07日
question
被相続人がなくなり、相続の話し合いになったのですが、私がずっと被相続人を介護してきましたことについては、考慮されるのでしょうか。
answer
民法は、相続人間で不公平がないよう、故人の生前に、故人の療養看護をするなどして故人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした者(寄与者)は、他の相続人より優遇されるという規定を設けています。
これを寄与分制度といいます。

寄与者がある場合には、相続財産からその寄与分を控除したものを相続財産とみなして各相続人の相続分を計算します。寄与者はさらにその寄与分を取得することができます。
寄与分は、相続人の協議で自由に決めることができますが、協議がまとまらない場合には、家庭裁判所の調停や審判で決めることになります(民法904条の2第2項)。
審判例をみると、療養看護の場合は、介護保険の標準報酬額を基準として、それに介護日数を掛け、さらにそれに看護師の専門性との差を考慮して0.5~0.8を掛けて算出されています。

一方、民法は、「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」(877条1項)としています。
ここに言う扶養とは、生活能力の無い者に対し、その者と一定の関係にある者が無償で生活費を与えることをいいます。
これは寄与分制度とは異なるものです。
仮に療養看護がこの扶養義務を果たしたという意味であれば、扶養義務者が見返りを求めることはできません。

もっとも、実際に扶養をした者以外にも扶養義務者がいた場合には、扶養をした者が過去の扶養分の一定割合を他の義務者に求償することは可能であり、遺産分割の際、これを考慮するべきと言えるでしょう。
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